本研究では、引力相互作用する BEC が崩壊する際に予想される、
二つの新しい現象を見出した。
一つは、相互作用を斥力から引力へと急激に変化させた時に、原子密度に殻構造が
形成されるという現象である。
崩壊のアニメーション
図の濃淡像は、原子数100万 の BEC において t = 0 に s波散乱長を 2.8
nm から -1 nm に変化させた場合の t = 0.79 における column
density である。
この殻構造形成は、原子密度の揺らぎが引力相互作用のために自ら増幅することに
起因している。
もう一つの現象は、急速に何度も起こる間欠的崩壊である。
図の五つの大きなピークはそれぞれの殻が中心に達したことに対応しているが、そ
れらの間の比較的小さい不規則なピークが間欠的崩壊を示している。
この現象は、引力相互作用による原子の集積と非弾性衝突による原子の損失との競
合に起因している。
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